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リフォームと建て替えどっちがよい?さまざまな観点から比較

家の老朽化が進み、「このままリフォームで対応するか、思い切って建て替えるか」という選択に迷うことは多いものです。この記事では、リフォームと建て替えそれぞれの特徴や費用、向いているケースなどを詳しく解説します。住まいの将来を考える際の判断材料として参考にしてください。

 

リフォームをご検討の方へ

リフォームと建て替えの定義

 

住まいの改善方法には、大きく分けて「リフォーム」と「建て替え」の2つの選択肢があります。それぞれの定義と特徴を理解することで、自分の状況に合った最適な選択ができるようになります。

リフォーム

既存の建物の基礎や骨組みを活かしながら、内装や設備を改修する方法です。水回りの交換や壁紙の張り替えといった部分的な改修から、建物の骨組みだけを残して大規模に改装するスケルトンリフォームまで、工事の規模はさまざまです。

予算や必要に応じて工事範囲を選べる柔軟性が特徴で、比較的短期間で工事を完了できます。また、愛着のある家の雰囲気を残しながら、現代的な快適さを取り入れることができます。

建て替え

現在の建物を基礎から完全に解体し、更地にしてから新しい家を建てる方法です。耐震性能や断熱性能を最新の基準に合わせることができ、間取りやデザインも自由に設計できます。

ただし、建築基準法の制限を受けるため、以前と同じ規模の家が建てられない場合もあります。特に、道路に2メートル以上接していない土地では再建築ができない「再建築不可物件」という制限があることにも注意が必要です。

リフォームと建て替えの違い

 

住まいの改善方法として、リフォームと建て替えには明確な違いがあります。費用、工期、建物の寿命、工事における制限など、それぞれの特徴を理解することで、より適切な選択が可能になります。

費用

リフォームは、全面改修で1500~2000万円、スケルトンリフォームで2000~3000万円程度が一般的です。必要な箇所だけを改修することもでき、予算に応じて工事範囲を調整できます。

一方、建て替えは解体費用や仮住まい費用なども含めると2500~5000万円が相場です。新築扱いとなるため、税金や登記費用なども必要になり、トータルコストはリフォームより高額になります。

 

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工期

リフォームは工事範囲にもよりますが、一般的に1~4.5ヶ月程度で完了します。部分的な改修であれば、住みながらの工事も可能です。

建て替えは解体工事から新築工事まで含めると4~8ヶ月ほどかかります。また、工事期間中は仮住まいが必須となるため、引越しの手間や費用も考慮する必要があります。

建物の寿命

リフォームの場合、スケルトンリフォームでも30~40年程度の寿命が目安です。既存の構造体を活用するため、建て替えと比べると寿命は短くなります。

建て替えは基礎から新築するため、適切なメンテナンスを行えば60~70年以上の寿命が期待できます。長期的な視点で見ると、建て替えのほうが住まいの寿命を延ばせます。

工事における制限

リフォームは既存の構造を活かすため、間取りの変更には制約があります。柱や梁の位置は基本的に変更できず、希望する間取りを完全に実現できない場合があります。

建て替えは自由な設計が可能ですが、現在の建築基準法に適合する必要があります。特に敷地と道路の関係によっては、以前より建物の規模を縮小しなければならないケースもあります。

【築年数別】リフォームと建て替えどっちがよい?

 

住まいの改修方法を選ぶ際、築年数は重要な判断材料となります。建物の経年劣化の度合いや、建築時の基準によって最適な選択が変わってきます。ここでは、築年数別に見た判断のポイントをx解説します。

築30年

築30年の住宅は、一般的に全面リフォームで対応可能な時期です。基礎や構造体が健全であれば、内装や水回りの改修、外壁の塗装などで十分に住み心地を改善できます。

リフォームの費用は500~3000万円程度です。建て替えの場合は2500~5000万円かかるため、費用対効果の面からもリフォームが適しています。また、1981年以降の建物であれば新耐震基準を満たしているため、耐震性の面でも大きな問題はありません。

築40年

築40年の住宅は、建物の状態を詳しく調査した上で判断する必要があります。骨組みや基礎の状態が良好であれば、スケルトンリフォームで対応できます。

ただし、スケルトンリフォームには1000~3000万円ほどの費用がかかり、建て替えとの費用差が小さくなることも。また、水回りや電気設備の劣化が進んでいる場合も多く、工事範囲が広がりやすい時期です。基礎の沈下や傾きがある場合は、建て替えを検討したほうがよいでしょう。

築50年

築50年を超える住宅は、基本的に建て替えを推奨します。1981年以前の旧耐震基準で建てられた可能性が高く、耐震性に不安があります。また、構造自体の老朽化も進んでいるため、リフォームよりも建て替えのほうが合理的です。

建て替えにかかる費用は2500~5000万円が相場ですが、長期的な住まいの寿命を考えると妥当な投資といえます。新築であれば60~70年の寿命が期待でき、最新の省エネ基準や耐震基準に適合した安全な住まいを実現できます。

リフォームが向いているケース

 

住まいの改善方法として、必ずしも建て替えが最適とは限りません。土地の条件や予算、生活環境によっては、リフォームのほうが賢明な選択となる場合があります。ここでは、リフォームが特に適しているケースを詳しく解説します。

建築基準法で建て替えができない

建築基準法の接道要件を満たさない土地では、建て替えが制限される場合があります。特に、道路に2メートル以上接していない「再建築不可物件」は、建て替えができません。

このような場合、リフォームなら既存建物の骨組みを活かして改修できます。建築基準法の制限を受けにくく、住環境を改善する有効な手段となります。ただし、大規模な改修には確認申請が必要になる場合もあるため、事前に専門家への相談が推奨されます。

費用を抑えたい

リフォームは建て替えと比べて費用を抑えられます。必要な箇所だけを改修できるため、予算に応じて工事範囲を調整できます。例えば、水回りだけの改修なら300~500万円、全面改修でも1500~2000万円程度です。

また、住宅金融支援機構の「リフォーム融資」や自治体の補助金制度も活用できます。建て替えよりも費用を抑えつつ、快適な住環境を実現できることがリフォームの大きな利点です。

居住したまま工事を済ませたい

リフォームは、建て替えと異なり仮住まいが不要な場合が多いです。部分的な改修であれば、工事中も自宅で生活を続けることができます。引越しの手間や仮住まい費用が不要なため、時間的にも金銭的にも負担が少なくて済みます。

特に、高齢者がいる家庭や仕事の都合で引越しが難しい場合は、住みながらの工事が可能なリフォームが現実的な選択肢となります。工事範囲や時期を調整することで、生活への影響を最小限に抑えられます。

建て替えが向いているケース

 

建て替えは初期費用が高額になりますが、長期的な視点で見ると適している場合があります。特に耐震性の向上や、各種支援制度の活用を考える場合は、建て替えが有利な選択肢となることがあります。状況に応じて、建て替えのメリットを最大限に活用しましょう。

耐震性を高めたい

特に1981年以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、耐震性能の向上が重要です。建て替えなら、基礎から最新の耐震基準に適合した住まいにできます。

リフォームでも耐震補強は可能ですが、費用対効果を考えると建て替えのほうが合理的な場合もあります。例えば、耐震補強リフォームに1000万円以上かかるケースでは、建て替えを検討する価値があります。

住宅ローンをうまく活用したい

建て替えは新築扱いとなるため、住宅ローンが組みやすい傾向にあります。フラット35などの長期固定金利住宅ローンも利用しやすく、返済計画が立てやすいメリットがあります。

また、建て替え後は建築基準法適合の検査済証が交付されるため、将来の売却や賃貸活用の際にも有利です。金融機関からの融資条件も比較的良好な場合が多いです。

補助金や減税制度を活用したい方

建て替えには、住宅ローン減税や不動産取得税の軽減など、さまざまな税制優遇があります。特に、省エネ住宅や長期優良住宅の認定を受ければ、より手厚い優遇措置を受けられます。

ただし、リフォームでも各種補助金や減税制度は利用可能です。例えば、省エネリフォームや耐震改修では、国や自治体の補助金制度があります。工事内容に応じて、適切な支援制度を選択することが重要です。

長く住み続ける

建て替えは、60~70年という長期的な住まいの寿命が期待できます。適切なメンテナンスを行えば、さらなる延長も可能です。

 

次世代への継承を考えている場合や、長期的な居住を計画している場合は、建て替えが適しています。新築なら間取りも自由に設計でき、将来の暮らしを見据えた住まいづくりができます。

リフォームと建て替えの判断に迷ったら?

 

住まいの改善方法を選ぶ際、判断に迷うことは当然です。リフォームと建て替え、それぞれに固有のメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。そんなときは、信頼できる施工業者に相談することをお勧めします。

経験豊富な業者は、建物の状態を専門的な視点で診断できます。例えば、目視では分からない構造上の問題点や、耐震性能の評価など、素人では判断が難しい部分も的確にアドバイスしてくれます。

また、予算や工期、施工上の制約なども具体的に提示してもらえます。リフォームと建て替えの見積もりを比較検討することで、費用対効果の面からも適切な判断が可能になります。

ただし、一社だけでなく複数の業者から見積もりを取ることが重要です。相見積もりにより、適正な価格や工事内容を把握できます。その際、施工実績や保証内容、アフターサービスの充実度なども確認しましょう。

特に大規模な工事となると、業者選びは慎重に行う必要があります。建築業の許可を持つ業者かどうかの確認や、過去の施工事例の確認など、しっかりと吟味することをお勧めします。

専門家と相談して最適な選択を

 

リフォームと建て替え、それぞれに特徴があり、状況に応じて最適な選択が変わってきます。築年数や予算、建物の状態、将来の計画など、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。

特に重要なのは、専門家による適切な診断と提案です。サワ建工では、一級建築施工管理技士や建築士など、資格を持つ専門スタッフが、お客様の状況に応じた最適なプランを提案しています。豊富な工事実績と98%という高い顧客満足度を誇り、設計から施工まで一貫して自社で対応することで、リーズナブルな価格も実現しています。

また、半年、1年、2年と定期的な点検を10年間にわたり実施し、長期的な住まいの安心をサポート。万が一の不具合にも迅速に対応し、アフターフォローも万全です。住まいの改善をお考えの方は、まずはサワ建工にご相談ください。

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